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中矢歯科医院 一日一話

糖尿病を知ろう(血管が老いてくると糖尿病になり、そして歯周病が重症化していきます。)

段々と秋のそよ風が心地よくなって夏の終わりを肌身で感じる季節となりました。
先々週の日曜日は東京、先週の日曜日は大阪でインプラント(人工歯根)の勉強会があり参加しておりました。
テーマは超高齢化社会に向けた包括医療ということで、全身疾患を考慮した歯科治療とips細胞などを用いた再生医療が
歯科の分野でどれだけ進んでいるのかを各専門分野でご活躍されている医科の先生や歯科の先生の講演を聴いてまりました。
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糖尿病の合併症として歯周病があります。
歯周病治療を行うと、血糖値やHbA1cの劇的な改善が認められることが分かってきました。
名前から想像すると糖尿病は尿に糖がでる病気となりますが、正しくはそうではありません。
高血糖が慢性的に長く続く状態を意味しています。
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糖尿病の歴史は非常に古くなんと3500年前の古代エジプト文明にまでさかのぼります。
古代エジプトの医学書に糖尿病の典型症状の一つである多尿が書かれているそうです。
ちなみに人類の一番古い病気は虫歯と言われています。
昔の人も今と同じように、歯が抜けてしまったら、抜けた歯と両脇の歯に穴をあけてワイヤーで固定して
ブリッジにしたり、今と同じような総入れ歯をつくったり、さらには貝殻を砕いてインプラントをしていたり
していたそうです。しかも貝殻はカルシウムですので骨とくっついていたとのことで、
治療方法が3000年以上前から変わっていないことに驚きと古代人の見識の高さがうかがえます。
高血糖な状態を下げればいいのですが、体内で唯一血糖値を下げるホルモンはインスリンしかありません。
インスリンは膵臓(すいぞう)でつくられますが、その生産場所は小さく産生量もわずかです。
食事をするとこのインスリンが産生され血糖値が下がります。
例えると食事をとるたびに血糖値を下げるために働き続けているため、膵臓は休む暇がありません。
暴飲、暴食が続けば膵臓は疲弊してしまい、ついには倒れてしまうのです。
ひとたび機能が低下すると戻ることはありませんので、大幅な食事制限を一生していかないといけなくなります。
思ったように食べれないことほど、辛いこと不幸なことはないでしょう。
糖尿病は歯周病に似て、よほどの重症でなければ自覚症状がありません。
どこに悪さをしていくかというと、血管です。「人は血管とともに老いる」と言われています。
血管の老化を加速させる病気が糖尿病でして、血管が古く老化してしまった結果
様々な合併症を来たすようになります。
よく起こる合併症は、目が見えにくくなる糖尿病網膜症、手足がしびれてしまう糖尿病神経障害、そして、腎臓病です。
腎臓は血液を作ったり、尿を作ったり、骨を強くしたりする場所なのでさぁ大変です。また、命に係わる合併症として血管が詰まってしまって起こる狭心症や心筋梗塞などの心疾患、脳梗塞や脳出血などの脳血管障害、そして末梢神経が詰まって足が腐ってしまう足壊疽などを引き起こします。
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歯の周りの歯茎も血管が豊富なので血管がもろくなると歯周病が進行していくため糖尿病の合併症に含まれています。
歯周病は骨が解ける病気ですが、腎臓がやられてしまって骨がもろくなっていくと骨粗鬆症になり、ひいては歯周病で骨がさらに溶けやすくなるのでより重症化しやすくなっています。
糖尿病の方は易感染性です。様々な病気や菌に完成しやすく、重症化しやすくなっています。
従って、虫歯菌や歯周病菌に感染すると重症化しやすくなっています。
歯を抜いた後、健康な人であれば骨に置き換わるのですが、歯周病の方は、骨になかなか置き換わらず
菌で満たされている場合もあります。いわゆる顎骨が壊死している状態です。
できるだけ感染するリスクを減らすために、虫歯の治療をしたり歯周病の治療をして、ばい菌を排除しておく
ことが重症化を避けるうえでも非常に効果的であることが分かります。
誰がかかってもらおかしくないほど、糖尿病や糖尿病予備軍はいます。
暴飲、暴食を避けるだけでなく、歯の治療、歯周病治療を行い、ばい菌の数を減らすことで、
糖尿病治療を軽症化したり糖尿病にかかりにくくすることが大切です。
将来、食事制限による楽しくない人生を送らないように十分気を付けてください。
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2017.09.10 Sunday